7月5日(金曜日)に第42回NMS金曜会を開催いたします。
今回は、
帝京科学大学 生命環境学部 アニマルサイエンス学科
近藤保彦教授に
『マウス脳における線維芽細胞成長因子5(FGF5)の行動調節機能』
についてご講演いただきます。
日時:7月5日(金)18:30開始
場所:大学院棟B2F演習室3
線維芽細胞成長因子(fibroblast growth factor, FGF)は生体内で細胞分裂や増殖にかかわるタンパクで、現在ヒトで22種が知られています。今回、私たちの研究対象として紹介するFGF5は、FGF1(aFGF)と40%、FGF2(bFGF)と50%相同性を持ち、FGF1/2/5サブファミリーを構成します。これらの受容体であるFGFR1は神経細胞に、FGFR2はグリア細胞に発現していて行動の中枢制御や血液脳関門などへの関与が知られています。
FGF5は体表面毛包に発現していて毛髪サイクルに影響することが知られ、FGF5が欠損すると表現型として長毛が表れます。しかしFGF5の中枢における機能についてはほとんどわかっていません。そこで私たちはFGF5の前脳における発現解析とFGF5 null mutantマウスの行動解析を行いました。特に行動解析では、FGF5の欠損によって嗅覚にかかわる社会行動や性行動、そして不安葉行動などにも大きな影響があることがわかってきました。まだ、始まったばかりの研究ですが、現在までの研究成果をご報告するとともにぜひ皆さんのご意見を聞かせていただきたいと考えております。
奮ってご参加ください