2025年1月6日月曜日

NMS基礎准講会(2025年1月20日 月 18:00-@大学院棟地下2F演習室3)のご案内

 皆様

 

平素より大変お世話になっております

120()NMS基礎准講を開催致します

 

今回は、

日本医科大学 生理学 (生体統御学)

根本 崇宏 先生に

胎生期環境が形作る体質と将来の種々の疾患発症リスク形成

についてご講演いただきます。

  

おいしいものをたらふく食べて呑んだ翌日にお腹の弛みに愕然とすることがありますが、私の友人は同じ物を同じだけ食べたのにいつも通りスマートな体型のままです。ウェイトトレーニング頑張ってもちっとも筋肉が発達しない友人もいます。それは遺伝や体質によるのでしょうか?と日常では会話されますが、遺伝と「体質」は似て非なるものです。「体質」を検索すると、遺伝要因と環境要因との相互作用によって形成される個々人の総合的な性質と書かれています。すなわち、遺伝が強く関わる「体質」があれば、環境が強く関わる「体質」もあります。私たちは生まれつきに決定された部分と環境によって変わる部分を持ち合わせているとも言えます。多くの疫学研究やモデル動物の実験により、発生初期の環境が将来の健康や疾患発症リスク形成に影響を与えることが明らかとなり、DOHaD学説として認知されるようになりました。しかし、疾患発症のメカニズムにはまだまだ未知の部分が多く存在しています。私たちは胎生期低栄養による「倹約型体質」モデルラットを樹立し、本モデルラットが種々の疾患発症リスクを抱えていること、「体質」が遺伝すること、そして栄養介入により「体質の書換え」が可能であることがわかってきたので、その一部を紹介します。